伊笠　摩耶さんよりのシロバナヒガンバナ情報

　〜寺田　寅彦氏と「シロバナヒガンバナ」〜

　伊笠　摩耶さんこと山崎　昶先生（電気通信大学）よりシロバナヒガンバナについてきわめてきわめて興味深い情報をいただいた。山崎先生は今年（９８年）の９月末に大洪水のあとに高知に行かれた。そこで「白い花の彼岸花」の写真を撮ってこられた。その写真をお便りとともに送ってくださったのである。
（なお、写真をデジタルしてくださったの例によって筒井さんである。ありがとうございました。m(__)mﾍﾟｺﾘ）

　お便りには、「・・・市内や隣町の伊野、佐川、山田あたりまで足を延ばしてみたのですが、白い花の彼岸花はどういうわけかこのこの寺田邸あとと、王子山にある寺田家の墓地の近くだけしかみあたりません。ひょっとしたら寺田家になにかゆかりがあるかもしれません。」と、たいへん興味をそそられることが書いてあった。ありがとうございました。

　　９８．９．２８山崎先生撮影

寺田寅彦邸北側 赤いヒガンバナの中央木の下に白色のヒガンバ ナが咲いている。		寺田寅彦邸南側　1998.9.28
寺田寅彦記念館の庭にあった白色のヒガンバナ 1998.9.28		白いヒガンバナ 寺田寅彦邸南側庭園　1998.9.28
寺田寅彦邸南側庭の白いヒガンバナ		寺田家墓地の下でみたの白色ヒガンバナ 98.9.28
寺田家墓地（王子山）

山崎先生への「返信」より（文：楠田）

　山崎先生に送っていただいた写真を見せていただき、またお便り読ませていただ
き「寺田寅彦とシロバナヒガンバナ」のつながりがどこかで、接点はないのか興味が
わいてきました。
　そこでインターネットも使いながら推理してみました。
　こんな推理をたててみました。寺田は、旧制第５高等学校（現熊本大学）に
行っていますね。そこで夏目漱石とも出会って師事していますね。
四国で育った寺田にとってヒガンバナは、もちろん赤いモノだった。（松江先生
の研究をみても、シロバナヒガンバナは四国にはないですよね。自生しているの
は九州南部だけですよね。）それが、旧制高校時代に「シロバナヒガンバナ」を見て、
驚き感動もした。自然観察や花にも興味あったようですね。読んではいないです
が、初期の随筆に「花物語」というのがあるようですね。「栗の花」などにも興
味があったようですね。
　ご本人が、気に入ってしまった「シロバナヒガンバナ」をふるさとの高知に持ち帰
り庭に植えた。もしくは、気に入ってしまった「シロバナヒガンバナ」のことをよく話
をしていたもので、ご遺族の方、また、関係者が供養に庭と墓地に植えた。
（寺田氏がヒガンバナのことどこかに書いているかも知れません。）

　この推理を少しだけ裏付けることになるかも知れない事実があります。

自然豊かな現熊本大学（旧第５高等学校）のキャンパスには、ヒガンバナがたく
さん見られるようです。また、理学部前には、「シロバナヒガンバナ」もみられるよ
うです。さきほど、インターネットで調べてみました。

　浅学な人間の幼稚な推理です。お笑いください。

【参考資料・Webページ】

■寺田寅彦記念館
　旧寺田邸が記念館となっている。また「寺田寅彦記念館友の会」の事務局にもなっているようである。

■熊本大学黒髪キャンパスの自然／熊本大学黒髪キャンパスの植物8.9.20
　寺田寅彦が青春時代を過ごした旧制第５高等学校（現熊本大学）のキャンパスには、今も「白い彼岸花」が見られる。ここに「接点」を求めるのは単純すぎるだろうか。寺田寅彦氏自身が「ヒガンバナ」について書いた文章はないのだろうか。情報求む！！
　

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