【天気の変化】実践DB


1 上空のしくみ 


 ひさびさに2分野の授業である。1分野では『電気の学習』『電流と磁界』
の学習とつづき、ほとんど毎時間のごとく実験がつづいた後なので、今度は普
通教室の授業が中心になり飽きてこないように、できるだけいろんなものをも
ち込んで、「大気の科学」をドラスティクに描きたいものである。思いだけは
ある。Y(^^)ピース!
 先ず青空、雲の話から始める。
T『まず、青空の話からです。(窓の外をさそうとするが、あいにくの天気で
 見えない)あのどこまでつづきそうな青空ですが、どこまでみられるものな
 んでしょう。また、高い高いところに浮かんでいそうな雲は、どのあたりま
 であるんでしょう。次のページの直径13cmの円に描いてみよう。』
S『これなんか、やったことあるな。』(やっぱり憶えている生徒がいた。1
 年の『宇宙』の学習のはじめにやったことがあるのだ。Y(^^)ピース!)
T『では、すぐ書けるかな。』と書き込んでいるのを見て回るが、そうそうこ
 とは簡単ではない。すっかり忘れてしまった生徒もいるし、また、「案外距
 離はなかった」ということを憶えているもものはいるが、実際がどの程度で
 あったかは忘れてしまっているのである。少し待って、地球の直径を確認し、
 次のように板書する。

地球の直径→13000km →     13cm 
       10000km →     10cm
        1000km →      1cm
         100km →   0.1cm= 1mm 
          10km →   0.01cm=0.1mm
           1km →   0.001cm=0.01mm

T『青空は、次の図を見ればわかりますが、ほぼ50km、雲は10kmの高
 さまでしかありませんね。そうすと・・・図では0.5mmと0.1mmで
 すね。』
S『(゚o゚)ゲッ!!、そんなんかかれへんで。』
T『0.5mm言うたら、シャープペンの芯の太さ、雲は0.1mmこれは、
 書いたら間違いというところですね。地球に空気、大気があるといっても、
 ものすごく薄いうすい層なんですね。』

■ お昼ごろ、大雨のなかをジェット旅客機に乗って、関西新空港を飛び立っ
 た、やがて高度1万mにあがった。窓から、下をのぞいたら、どんな景色が
 見えるだろう。

   ジェット旅客機にのったことのある生徒に聞いてみる。
S『雲が・・・』
T『そうやな。高度10000mというたら、10km、ほとんど雲は下に見
えるんですよね。そこから雨は降っている。だとしたら、ジェット旅客機の
飛んでいるとこでは、天気関係なし、むしろ大雨だったら、雲がいっぱいあ
ってそれが反射しまぶしいかな。』
OHPシートに新聞の天気図をコピーして、それを最初に投影していた。
(最初に少しふれた。)それをさして
T『ところで、ここにも書いてある気象衛星「ひまわり」ですが、これは、直
計13cmの円でいうと、どのあたりを飛んでいると思いますか。』と予想
をさせ、高度3万5800kmを知らせる。また「静止衛星」の意味につい
ても、地球儀を使いながら話をする。最後に【読み物】「地球をつつむ大気
と天気の変化」読みまとめて終わる。

【読み物】 
 ・ 空気(大気)の量について
 ・ 天気の変化とは・・・   
・・・・・・・・・・・・・・・・ 略

 それに対して、地球は『大気の着物』を着ているのです。ただし、それは、
透明で薄い薄いです。図を見てわかるように、雲ができるのは、せいぜい
(10)kmまでです。どんなに高く見える雲でも、絶対これ以上高くに雲が
できることはありません。
 つまり、対流圏内だということです。この対流圏ないこそ、大気が活発に動
いている場所であり、天気の変化の「舞台」であると言えるのです。
 水平方向にうんと広がり、それに比べて、垂直方向にはうんと低い「舞台」
です。この空間をいつも頭に描きながら、天気の変化の学習をすすめていこう。
 ごく、おおざっぱに言うなら、この空気の水平方向での動きが「風」であり
垂直方向での動きが「雲」をつくり、雨を降らせるのです。

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